オムニホイールを安価に作る(その3)

設計前に決めなければならないこと

  • どのようなギヤモーターを使うか。(ギヤ種類、出力軸形状) ※トルク・回転数についてはここでは無視する
  • Dカットシャフトの場合、どのようなハブ(シャフトとホイールを連結する金具)を使うか?
  • ホイール全体の直径は?(枝豆ホイールが直径46mm)
  • サブホイールの数、直径、厚み、グリップ素材は?
  • サブホイール用シャフトの直径、長さは?

ギヤモーター

一般的なDCブラシモーターの場合、ギヤ種類には大きく2つ。シャーシへの取付位置などに影響がある。

  • スパーギヤ : (特徴)安価
  • 遊星ギヤ :(特徴)高耐久、軸方向に長くなりがち

モーター出力軸形状は大きく2つ。

  • スプリングピン付きシャフト : メインホイール部分にスプリングピンが収まる凹部が必要
  • Dカットシャフト : シャフト取付け用の金具(ハブ)が必要

スプリングピン付きシャフトのギヤモーターで入手性が良いものはこのあたり。

ハブ

ハブ自身にホイールを固定するようのネジ穴があるタイプが利用しやすい。また、耐久性を考えると重いが鉄製が良いと思う。穴系はシャフト直径に合わせたものを使用する。

その1で紹介したものはこちら。 上は真鍮製(銅と亜鉛の合金)で重めで、モーターからホイールまでが長くなるが、外側からM4ネジ一本でホイールを固定できる。 下は鉄製。ホイール固定用の穴にネジが切ってなく、内側にナットが必要。

ホイール直径

モーターのスペック等からいろいろ計算することはこちらが詳しい。

適当なサイズが思いつかない場合は、とりあえず切りの良い数値(例:50mm、60mm等)で一度作ってみて色々試してみると良いと思う。

サブホイールの数、直径、厚み、 サブホイール用シャフトの直径、長さ

サブホイール直径とシャフト直径は扱う素材に合わせて決まるが、ほかは好みで決める。

ホイールが接する床面が真っ平らな板状ならサブホイール用素材表面の摩擦力が高いもののグリップ力が高いと想像できるが、絨毯のように柔軟な素材に接するのであれば、摩擦力だけでなく、オフロードバイクのタイヤのようなブロックの角で引っ掛けてグリップする戦略もありだと考える。 dunlop-motorcycletyres.com

その1で扱った燃料ホースは一般的なシリコンホースより表面のグリップは弱いが、素材そのものは固めなので、その角でのグリップを期待して設計してみる。

(続く)